なんでこんな情けない話で、晴れた11月の素敵な夜に、しかめっ面をしなきゃいけないのよと嘆きながら。それでも、たとえ生気のない労組のオジサンオバサンに周りを固められ、意味のない小隊に分断されながらでも、なりふり構いたくない気弱な自分。
知らないもん夜の銀座なんて。一生関わりがないであろう夜の銀座。同伴出勤らしき綺麗なお姉さんと腕を組んだ、よい仕立てのスーツをきたオヤジが、「おー、俺も反対だー」と、カッコイイとこ見せちゃってさ。そうだ。それでもきっと採決されるのか?
そうなの??
◆◇◆
小学生の頃、図工室の掃除当番になると、広い窓から平坦な田舎町が遠くまで見渡せた。
地平線が見えるくらいの田舎だ。
わたし未来なんて何も分からなかったから、青空との境目にあの入道雲を乗っけた地平線の向こうに、これから生きていく知らない時間があるような気がして。
Somewhere over the rainbow だとか、なんとか。
掃除なんてサボって、呆けた顔をして彼方のほうを眺めていたんだ、あの日。
ぴかぴか輝く、苺とクリームを乗っけたバースデーケーキ。
誰の足跡も刻まれていない、深夜に振った真白な雪。
そんなに手持ちの札が多くはなかった未来をちびちびと使い果たしてしまったから、いい加減、猫背が治らなくなって久しいが。
図工室の窓から身を乗り出して眺めていた景色を忘れる日が来たとしても。
反政府デモやりたい。。 |
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