単純な記録として、今回はtwitterで @kiwa_tom さんからいただいたブックカバーチャレンジというネズミ講……再び。コメントなし、次の方への申し送りなしで淡々と写真だけ挙げていった記録に、こっそりここでコメントを。私の書籍への意地汚い執着は奥床しい彼女にもバレていたので、お話をいただいたのだと思います。
【2020/9/18】樋口州男『将門伝説の歴史』
某所喫茶店での図書館読書を突発的に。北関東の人間という、あまり思い入れもないアイデンティティに無理矢理立ち止まっているのは、ひとえに既存体制へのもやもや感をこじつけて、将門の怨霊に頼りを寄せているから。それはともかく、よくわからない利根川水運の文化との関わりという宿題とも重なる収穫。書誌をたどれる道筋をつけた優しい先生の入門書。
【2020/9/19】ポール・オースター編『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』
凧と缶ビールの話がいちばん好き。暮らしの中の景色をクロッキーみたいにとどめる記録。
【2020/9/20】伊藤比呂美『青梅』
思春期の読書です。たぶん高校生。結局、自分には遠い感覚であると更年期の今は思うけど、なんかこういうこともわからないといけないという青臭い向学心に駆られていた。でも好きだったのは本当。枯れた草が生えている荒れた河原の景色とか。
【2020/9/21】橋本治『革命的半ズボン主義宣言』
これも高校生の時の読書。広告屋になるか…とか思っていたチャラい展望をきっぱりと排除して、もう小説家になるしか未来はないと思い詰めた。そういう青春ですね。小説家にはなれなかったけど、少しは真面目に生きるきっかけになったかもしれないから、まあいいか。
【2020/9/22】アーサー・ケストラー『スペインの遺書』
こういう本は、読んでいて高揚する。20代だな。今読み返すと違う印象になるかも。引っ越しに伴う蔵書の大量処分を生き延びて、やはり手元に置いておきたい本。ババアになったらまた読もう。
【2020/9/23】中川正文、梶山俊夫『ごろはちだいみょうじん』
世の人がもてはやす再開発にいちいち腹を立てる自分を形成したのは、幼少期に読んだこれとか『ちいさいおうち』の教育的効果なんだろうか。お人好しなごろはちのだらしなーい笑顔と、関西弁のちょっと意地悪で皮肉な語り口。大人になって読むと、本当に泣いてしまうんだ毎回。
【2020/9/24】チャールズ・M・シュルツ『Peanuts』
結局2巡目は古い本ばかりになりました。小学生がこの変なユーモアがわかるのか、という疑問もありましょうが、よくできているのです。不本意ながら、ルーシーとペパーミントパティとサリーとマーシーを全部足して割ったら私になるのかも。定番化してここ10年くらい夏の間はこれしか履かないビルケンのサンダル、ペパーミントパティのサンダルみたいだな。女の子らしい格好を教師に強要されて辛くなっちゃうエピソード、彼女と一緒に胸を痛めていた。
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