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2016年10月11日火曜日

王様と私。

頭でっかちだからか、性格が悪いからか、親が過保護な年寄りだったからか、とにかく運動ができない。逆上がりも二重跳びもできなくて、かろうじて自転車は乗れるものの、「スポーツテスト」などやらされると、毎度毎度記録のひどさに、「ふざけてるのか」と教師に怒られる。

体育教師は、たいてい私を嫌った。こまっしゃくれて生意気な子どもの弱点を見つけて、ここぞとばかりに責める嗜虐的な心象を見たような感じもしたよ。人の子だもの、そういうこともあるよね、って今なら笑えるけど、けっこう当時は本気でしょんぼりしたものです。いっぽうで、いいんだ私は体育なんてこれから無関係に生きていくんだから、って、ますます生意気に開き直ったということも。

それから長い時間が流れて、ちょうどJが始まったころに、たまたま試合を見るようになって、初めてスポーツ観戦を面白いと思った。自分の貧しい頭で考えて考えても、絶対に追いつけない事件が、一瞬一瞬に生じるから。猫と暮らすことと、サッカーを見ることは、私のガチガチに固まった思考の筋道を破壊するのに、かけがえのない事件だったわけです。逆立ちしたって思いつかないことが起きる現場で、自分が壊れていく幸せ。スタジアムに通うようになり、意表を突いたプレイに本当に大笑いしたり(賢いパサーよりも無茶で派手なドリブラーが好きです)、贔屓チームの勝敗に一喜一憂したり。

地震があってから、気落ちもしたし、デモに行くのが忙しかったりで、すっかりスタジアムから足が遠のきました。でも、また戻りたいな。今日の代表戦で、おいおいこのままじゃ…と、あちゃーと頭を抱えたりして、またスタジアムに行きたいと、そういう時間の流れ方だってあったはずなんだと、ふと思いました。

しかし20年近くサッカーを見てても、私いまだに細かいスキルや戦術が読み取れないのは、さすがに運動神経の鈍さです。やっぱり自分でプレイするしかないのかねー?

清渓川ですよ(2016.9)





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