@mikanshibano on Mastodon

Mastodon@mikanshibano on Mastodon

2012年1月10日火曜日

はじめての××


金曜の夜、所用のあと友人とゴハンを食べる約束まで時間が多少あったので、Twitterに流れてきた人手不足の情報を受けて、原発の今後を問う直接投票に必要な署名集めの街頭運動について、新宿に手伝いにいった。たった30分だけだったけど。
「あのー、人手が足りないと伺いましたので……」
「あ、結構足りてきたんですが、何かこれがやりたい!ってことがあれば、どうぞどうぞ」
「いえ…とくに案はなくて、えーと、お手伝いになることがあれば…」
「じゃ、チラシでも持って、適当に呼びかけていただけるだけでも」
「わかりました」

最近、駅前でチラシを配るコンタクトレンズ屋さんのバイトさんに遭遇するにつけ、寒いなか大変だよなあ、企業イメージとして、あんなしんどいビラ配りをさせるなんて逆効果じゃないかしら……と思っていた私が、人生初の「駅前ビラ配り」にデビューする。
蚊の鳴くような声で、「投票のため……署名に……ご協力くださーい」と、呼びかけるが、立ち止まってくれる人はいない。たくさんの人が通り過ぎていくが、受け取ってくれる人はいないし、目を合わせてくれる人もいない。小さな子どもが寄ってきたが、「そんなの受け取っちゃいけません!」と母親に呼び戻される。
いやー、テレクラのお兄さんも、コンタクトレンズ屋さんのお姉さんも、改めて大変なお仕事だよね。
なんでだろう。みんな、興味ないのかなあ。あのー、投票したくないですか。原発、気になりませんか。デモでは自分が動くのだが、立っている自分の前を無関心な人びとが通り過ぎていく感覚は、これはまた独特のものだ。
私がさえないおばさんではなく、愛想のいいキレイなお姉さんだったら、立ち止まってくれたのかなあ。しょぼん。

「私たちは、特定の政党に属する者ではなく、ごく普通の市民です。僕も仕事帰りのサラリーマンです。これは、反原発でもなく原発推進でもなく、ただ自分たちで自分たちの未来を決めるために、必要な署名を集めているんです。信用できない政治家に委ねるのではなく、自分たちの意思を表明する機会をつくりたいと思いませんか?」
という、的確なアナウンスをするお兄さん。
なのに、「おい、お前ら、もっと頭使えよ」とか、よくわからない因縁をつけてくるおじさんもいた。

時間がきて、「お役に立てなくてすみません」と苦笑して別れを告げる。
枯れ木も山の賑わいという程度の戦力にしかならない私でしたが、まあ、また機会があれば手伝いますよ。

と、しょんぼりしていたら、大阪では定数に達したとのニュースを知る。
国政では直接投票の機会はないが、地方行政のレベルならば、主権者の直接投票は可能なんですという話、何かのイベントで田中優氏が言っていたんだっけか。
偉そうなことばかり言うクセに、政治の仕組みも、民主主義の仕組みも、よくわからないことが多いのだが、やれることは、なんでもやりたい。
とまどいながら、後についていくだけの頼りない人間でも、それでも、初めてのことを、ひとつひとつね。
3.11以降の普通の都民の暮らしはこんな感じかなあ、と勝手に思ってるんだけど。。。

0 件のコメント:

コメントを投稿