本日は衆議院議員と都知事の投票日。朝方行った投票所の中学校には、ポメラニアンがおとなしく、投票している飼い主さんを待っていた。
下記は、もう一度ということで依頼され、杉並勝手連に掲載していただいた小文。出涸らしです。
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大河ドラマとか、歴史の教科書では、時の権力を握った人が全ての歴史を「動かして」いるように見えるけど、本当にそうなんだろうか。
馬に乗って弓矢を打って、鉄砲の撃ち合いをして、飛行機で遠くまで出かけて行って爆弾を降らせる。歴史で教えられるのは、そんなことの繰り返しばかりだ。
領地の取り合いをしている人たちの陰で、そこに暮らす人たちは、どんな日々を送っていたんだろう。矢の雨が収まるまで、身を潜めて恐ろしく、家の中で震えていたのかもしれない。兵隊に取られた子どもの無事を、ひたすらに祈っていたのかもしれない。そうやって、自分の暮らす場所の運命を、そこを自分の領地だと宣言する殿様の首がすげ変わるたびに、仕方なく委ねていたんだろうか。
たくさんお金を持っている人や、たくさん土地を持っている人の都合だけで、自分の暮らしの大事なことを勝手に決められては、たまったものではない。
しかし、「昔の人は大変だったが、今は違います」と、歴史の授業では教わったはずだ。
「みなさんの考えとはたらきで國が治まってゆくのです。みんながなかよく、じぶんで、じぶんの國のことをやってゆくくらい、たのしいことはありません。これが民主主義というものです。」
(文部省『あたらしい憲法のはなし』1947年)
みんなで知恵を出し合って、いろいろな人のいろいろな都合を思いやって、意見が分かれるときはしっかりと話し合って、自分たちの力で、だれもが暮らしやすい世の中を作っていくのだ、小さいころに、そう教わった。
それが簡単ではないことは、大人になるにつれてしみじみ分かったが、何も自分から諦めることはない。簡単でないなら、どんなにか小さなことからでも、始めてみるよりほかない。
ブルーハーツの「人にやさしく」って歌がある。
「人にやさしく してもらえないんだね」と絶叫するところで涙が出る歌だから、仕事のモヤモヤが溜まったときなど、カラオケの席で大声で歌うんだ。みんなの大合唱になってしまうこともある。
「政治は弱者のためにある」と言った人の言葉を信じて、もう一度、民主主義を信じてみたい。
人にやさしく、ってどういうことなのか考えながら、みんなの知恵を集めて、みんなの納得するような暮らし方ができる場所を、みんなで作ってみたいって、そう思うから。
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デモに、選挙に、あちこちで知り合った人たちが、あちこちで飛び回っている。
選挙が終わったら、結果がどうなっても、またみんな路上に集まるだろう。
下の写真も使いまわし。
まだ人が少なかったころ、初期の官邸前です(2012年3月29日)。
ここにいる人たちすべてが、どんな思いを一票に込めたか。
その一票で私たちは、この国の行く末を変えていけるのか。
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